タイではハーレーの新車が70万円以下で買える場合もあり

世界的に有名な大型バイクブランドに、ハーレーがありますが、2018年からタイで生産が行われるようになりました。ハーレーは、本社があるアメリカ合衆国以外のアジア諸国でも生産を行っており、過去には、日本でも「陸王」という名前でライセンス生産を行っていました。2011年から2020年までは、輸入車にかかる高い関税対策として、バイクの世界規模での最大市場、インド国内の工場でノックダウン生産を行った過去があります。インド市場からの撤退により、現地での生産も終了した結果、ハーレー社自体がアジア諸国に構えている工場は、タイのみとなりました。

世界的に有名な自動車メーカーのフォードや、日本国内で有名なスズキ自動車も生産拠点として構えている、東部のラヨン県に工場があります。工場では100人程度の従業員が働いていますが、アメリカ合衆国から部品を輸入しての組み立てがメインの、ノックダウン生産方式を採用している点が特徴です。タイの工場では、日本未発売モデルも含め、豊富なラインナップの大型バイクが生産されており、主に、日本や中国といったアジア市場に向けて出荷されます。

現地でノックダウン生産を行う最大のメリットとしては、世界規模で販売されるハーレーの新車販売価格が、現地で購入する場合、大幅に安くなる点です。例えば、2018年に生産されたモデル、スポーツスターの当時の販売価格は、おおよそ215万円から、165万円へと下がりました。実売価格が300万円以上もする2018年製のソフティルに至っては、タイでは約292万円で販売されていたため、50万円もの値下がりとなりました。日本を始めとしたアジア諸国では、輸入に高い関税が上乗せされた金額で購入しなくてはならないため、住んでいる国で現地生産しているかどうかは、購入時において大きなアドバンテージとなります。

ハーレーの大型バイクを新車で購入するとなると、平均で300万前後、最低でも約130万円の金額がかかります。しかし、現地にノックダウン方式の工場を構えている場合は、販売価格が50万円も下がるため、最も低価格で販売されるスピードスターファミリーは、おおよそ80万円で購入可能です。あくまでも、生産された年に発表されたモデルの販売価格の話であり、1昨年前に発売されたモデルなら、新車でも70万円以下で販売されている可能性もあります。