ハーレーダビッドソンの燃料は、無鉛ハイオクタンガソリン（ハイオク）が基準になっています。しかし、なぜハイオクが指定されているのでしょうか。

まず、レギュラーとハイオクの違いは何なのかと言いますと、オクタン価の違いがあげられます。このオクタン価とは、エンジンのノッキング（エンジンからキンキン・カリカリといった金属音や振動が発生する現象）の起こりにくさを示した指標のこと。日本では、日本工業規格により、オクタン価が96以上のものがハイオク、89以上のものがレギュラーガソリンと定められています。つまり、高オクタン価であるハイオクは、ノッキングを発生させにくいガソリンだと言うことです。ハーレーやBMWなどの輸入バイクは、オクタン価の高い海外でつくられたため、そういう仕様になっているのです。

ちなみに、レギュラーガソリン仕様の車にハイオクを入れても壊れはしませんが、その逆は良くありません。燃焼効率が良く爆発力があるハイオクと違い、レギュラーガソリンでは不完全燃焼が起こりやすく、低燃費や加熱を引き起こします。ノッキングをそのまま放っておくと、最悪の場合、エンジンが故障したり重大な障害を負ったりする危険もあるのです。

確かにハイオクは高価ですが、レギュラーの方が安いからといって、安易にそちらを使用するのはおすすめできません。ノッキングをただの音や振動と侮るなかれ。長く大切に使いたいなら、やはり、指定の燃料を使うのが安全です。